【2025年最新】全国最低賃金ランキング【都道府県別比較】

毎年10月ごろに最低賃金は変更されており、直近では2024年10月の改定が最新の最低賃金額となり、2025年10月ごろの改定までは同額となります。2024年の最低賃金額は大きく引き上げられており、都市部・地方部の格差も注目されています。
今回のコラム記事では、
- 全国で最も高い最低賃金
- 全国で最も低い最低賃金
- 最低賃金額の引き上げ額および引き上げ率
- 地方別最低賃金
上記について、ランキング形式で解説いたします。
経営者・人事労務担当者の方は「自社の給与水準がどの程度なのか」、働いている従業員の方は「自身の給与額がどの水準なのか」ぜひご参考にしていただければ幸いです。
2025年最新!全国最低賃金ランキング
最低賃金改定額は、毎年10月を目安に引き上げられますが、実は各都道府県ごとにランク分けされていることご存知でしょうか。このランクごとに引上目安の金額が協議されており、2024年は全都道府県において前年比50円引上げを目標として進められました。
ランク | 都道府県 | 引上目安額 |
---|---|---|
A | 埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪 | 50円 |
B | 北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、福岡 | |
C | 青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄 |
上記の引上げ目安金額を目標に、2024年10月(徳島県のみ11月)に最低賃金の金額が決定・施行されました。2024年から2025年の最低賃金引上げまでは下記表にまとめた金額が適用されますので、ぜひご確認ください。
都道府県 | 2023年 最低賃金額 | 引上額 | 2024年 最低賃金額 | 目標額との差 | 発行年月日 |
---|---|---|---|---|---|
北海道 | 960 | 50 | 1,010 | 0 | 令和6年10月1日 |
青森 | 898 | 55 | 953 | 5 | 令和6年10月5日 |
岩手 | 893 | 59 | 952 | 9 | 令和6年10月27日 |
宮城 | 923 | 50 | 973 | 0 | 令和6年10月1日 |
秋田 | 897 | 54 | 951 | 4 | 令和6年10月1日 |
山形 | 900 | 55 | 955 | 5 | 令和6年10月19日 |
福島 | 900 | 55 | 955 | 5 | 令和6年10月5日 |
茨城 | 953 | 52 | 1,005 | 2 | 令和6年10月1日 |
栃木 | 954 | 50 | 1,004 | 0 | 令和6年10月1日 |
群馬 | 935 | 50 | 985 | 0 | 令和6年10月4日 |
埼玉 | 1,028 | 50 | 1,078 | 0 | 令和6年10月1日 |
千葉 | 1,026 | 50 | 1,076 | 0 | 令和6年10月1日 |
東京 | 1,113 | 50 | 1,163 | 0 | 令和6年10月1日 |
神奈川 | 1,112 | 50 | 1,162 | 0 | 令和6年10月1日 |
新潟 | 931 | 54 | 985 | 4 | 令和6年10月1日 |
富山 | 948 | 50 | 998 | 0 | 令和6年10月1日 |
石川 | 933 | 51 | 984 | 1 | 令和6年10月5日 |
福井 | 931 | 53 | 984 | 3 | 令和6年10月5日 |
山梨 | 938 | 50 | 988 | 0 | 令和6年10月1日 |
長野 | 948 | 50 | 998 | 0 | 令和6年10月1日 |
岐阜 | 950 | 51 | 1,001 | 1 | 令和6年10月1日 |
静岡 | 984 | 50 | 1,034 | 0 | 令和6年10月1日 |
愛知 | 1,027 | 50 | 1,077 | 0 | 令和6年10月1日 |
三重 | 973 | 50 | 1,023 | 0 | 令和6年10月1日 |
滋賀 | 967 | 50 | 1,017 | 0 | 令和6年10月1日 |
京都 | 1,008 | 50 | 1,058 | 0 | 令和6年10月1日 |
大阪 | 1,064 | 50 | 1,114 | 0 | 令和6年10月1日 |
兵庫 | 1,001 | 51 | 1,052 | 1 | 令和6年10月1日 |
奈良 | 936 | 50 | 986 | 0 | 令和6年10月1日 |
和歌山 | 929 | 51 | 980 | 1 | 令和6年10月1日 |
鳥取 | 900 | 57 | 957 | 7 | 令和6年10月5日 |
島根 | 904 | 58 | 962 | 8 | 令和6年10月12日 |
岡山 | 932 | 50 | 982 | 0 | 令和6年10月2日 |
広島 | 970 | 50 | 1,020 | 0 | 令和6年10月1日 |
山口 | 928 | 51 | 979 | 1 | 令和6年10月1日 |
徳島 | 896 | 84 | 980 | 34 | 令和6年11月1日 |
香川 | 918 | 52 | 970 | 2 | 令和6年10月2日 |
愛媛 | 897 | 59 | 956 | 9 | 令和6年10月13日 |
高知 | 897 | 55 | 952 | 5 | 令和6年10月9日 |
福岡 | 941 | 51 | 992 | 1 | 令和6年10月5日 |
佐賀 | 900 | 56 | 956 | 6 | 令和6年10月17日 |
長崎 | 898 | 55 | 953 | 5 | 令和6年10月12日 |
熊本 | 898 | 54 | 952 | 4 | 令和6年10月5日 |
大分 | 899 | 55 | 954 | 5 | 令和6年10月5日 |
宮崎 | 897 | 55 | 952 | 5 | 令和6年10月5日 |
鹿児島 | 897 | 56 | 953 | 6 | 令和6年10月5日 |
沖縄 | 896 | 56 | 952 | 6 | 令和6年10月9日 |
- 最低賃金額が「950円」以下の都道府県が0件に
- 47都道府県で一番低い最低賃金額は「951円」(前年は「893円」)
- 最低賃金の改定により、2024年10月以降は1,000円超の都道府県が「16道府県」となりました
- 2023年:埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫
- 2024年:北海道、茨城、栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、広島
- 引上額は近年では最大額
- 全国平均で「51円」の引上げられた(2023年10月の平均引上げ額は「43円」)
- 徳島県では「84円」とかなりインパクトのある結果に
最低賃金が高い都道府県ランキングTOP10
2024年10月1日現在、全国で最も最低賃金が高い都道府県は以下の通りです。補足として2023年時の最低賃金ランキングも記載していますので、順位に変動があったのか確認してみましょう。
2024年最低賃金ランキング
ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
1位 | 東京 | 1,163 |
2位 | 神奈川 | 1,162 |
3位 | 大阪 | 1,114 |
4位 | 埼玉 | 1,078 |
5位 | 愛知 | 1,077 |
6位 | 千葉 | 1,076 |
7位 | 京都 | 1,058 |
8位 | 兵庫 | 1,052 |
9位 | 静岡 | 1,034 |
10位 | 三重 | 1,023 |
2023年最低賃金ランキング
ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
1位 | 東京 | 1,113 |
2位 | 神奈川 | 1,112 |
3位 | 大阪 | 1,064 |
4位 | 埼玉 | 1,028 |
5位 | 愛知 | 1,027 |
6位 | 千葉 | 1,026 |
7位 | 京都 | 1,008 |
8位 | 兵庫 | 1,001 |
9位 | 静岡 | 984 |
10位 | 三重 | 973 |
- 上位10位は2023年から変わらず
- 1位の東京を筆頭に、10位の三重県までは最低賃金が引き上げられた後でも順位に変動はありませんでした
- 上位10位は全て「1,000円超」に
- 2023年のときは静岡、三重県が1,000円を下回っていましたが、今回の引上げで上位10位すべて1,000円を超える金額に改定されました
最低賃金が低い都道府県ランキング TOP10
一方で、最低賃金が低い都道府県は以下の通りです。
2024年最低賃金ワーストランキング
ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
47位 | 秋田 | 951 |
42位 | 岩手 | 952 |
42位 | 沖縄 | 952 |
42位 | 高知 | 952 |
42位 | 宮崎 | 952 |
42位 | 熊本 | 952 |
39位 | 鹿児島 | 953 |
39位 | 青森 | 953 |
39位 | 長崎 | 953 |
38位 | 大分 | 954 |
2023年最低賃金ワーストランキング
ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
47位 | 岩手 | 893 |
45位 | 沖縄 | 896 |
45位 | 徳島 | 896 |
40位 | 秋田 | 897 |
40位 | 高知 | 897 |
40位 | 宮崎 | 897 |
40位 | 鹿児島 | 897 |
40位 | 愛媛 | 897 |
37位 | 熊本 | 898 |
37位 | 青森 | 898 |
- 下位10位は2023年から入れ替わり
- 2023年は「徳島県」「愛媛県」がランクインしていましたが、2024年では「長崎県」「大分県」と入れ替わる結果となりました
- 下位10位でも「950円超」と水準改善
- 2023年のワーストランキングは10位まですべて900円を下回っていましたが、2024年の最低賃金引上げにより最低額でも「951円」と大幅に改善されています
全国加重平均と各都道府県の差額ランキング
まず前提として全国加重平均とは、単純に全国の最低賃金を平均した「単純平均」ではなく、各都道府県の最低賃金に、その地域の労働者数(常用労働者数)を掛けて重みづけした平均値のことです。
全国加重平均 =(都道府県ごとの最低賃金 × 労働者数)の合計 ÷ 労働者数の合計
日本全体の実態に即した平均を出すためには、人口や労働者数の多い地域の影響を強く反映させる必要があります。
たとえば、東京や大阪のように労働者が多い都道府県の最低賃金は、全国の賃金水準に大きな影響を与えるため、「重み」を加えるのです。
2024年の最低賃金全国加重平均は「1,055円」でしたが、この全国加重平均との差額をランキングにまとめると、次のようになります。
2024年全国加重平均との差額
ランキング
ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 | 全国加重平均との差額 |
---|---|---|---|
1 | 東京 | 1,163 | 108 |
2 | 神奈川 | 1,162 | 107 |
3 | 大阪 | 1,114 | 59 |
4 | 埼玉 | 1,078 | 23 |
5 | 愛知 | 1,077 | 22 |
6 | 千葉 | 1,076 | 21 |
7 | 京都 | 1,058 | 3 |
8 | 兵庫 | 1,052 | -3 |
9 | 静岡 | 1,034 | -21 |
10 | 三重 | 1,023 | -32 |
2024年全国加重平均との差額
ワーストランキング
ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 | 全国加重平均との差額 |
---|---|---|---|
1 | 秋田 | 951 | -104 |
2 | 岩手 | 952 | -103 |
2 | 沖縄 | 952 | -103 |
2 | 高知 | 952 | -103 |
2 | 宮崎 | 952 | -103 |
2 | 熊本 | 952 | -103 |
7 | 鹿児島 | 953 | -102 |
7 | 青森 | 953 | -102 |
7 | 長崎 | 953 | -102 |
10 | 大分 | 954 | -101 |
- 上位10位内においても全国加重平均よりも高い都道府県はわずか7都府県のみ
- 全国加重平均は1,055円で、その金額を上回るのは「東京」「神奈川」「大阪」「埼玉」「愛知」「千葉」「京都」のみ
- 下位10位では全国加重平均から100円以上の差額がある
【参考情報】全国加重平均と単純平均との違いって?
賃金の引上げにおいて、分析する際に「単純平均」と「加重平均(全国加重平均)」という考え方があります。
「単純平均」は平均値を出すシンプルな方法で、すべての値を足してからデータ数(例:都道府県数)で割って算出します。一方「加重平均(全国加重平均)」は平均を出す際に「重さを考慮する」ことになります。
比較項目 | 単純平均 | 加重平均(全国加重平均) |
---|---|---|
計算方法 | 全都道府県の最低賃金の合計 ÷ 47 | 労働者数で重み付けして平均 |
特徴 | 地域数に均等な重み | 労働者が多い地域の影響が大きい |
用途 | 参考程度 | 政策判断・全国水準の指標 |
最低賃金の引上げ額・引き上げ率が高い都道府県ランキング TOP10
最低賃金は「額」だけでなく、「どれだけ上がったか」も重要な視点です。
各都道府県で2023年度から2024年度にかけて、最低賃金がどの程度引き上げられたのか、その上昇率についてランキング形式にまとめましたので、下記ご参考ください。
引上げ額 ランキング | 都道府県 | 2023年 最低賃金額 | 2024年 最低賃金額 | 2024年 引上げ額 | 2024年 引上げ率 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 徳島 | 896 | 980 | 84 | 9.4% |
2位 | 岩手 | 893 | 952 | 59 | 6.6% |
2位 | 愛媛 | 897 | 956 | 59 | 6.6% |
4位 | 島根 | 904 | 962 | 58 | 6.4% |
5位 | 鳥取 | 900 | 957 | 57 | 6.3% |
6位 | 沖縄 | 896 | 952 | 56 | 6.3% |
6位 | 鹿児島 | 897 | 953 | 56 | 6.2% |
6位 | 佐賀 | 900 | 956 | 56 | 6.2% |
9位 | 高知 | 897 | 952 | 55 | 6.1% |
9位 | 宮崎 | 897 | 952 | 55 | 6.1% |
- 引上げ額が最も高いのは「徳島県:84円」
- 2023年はワーストランキング45位の徳島県は、近年稀に見る高額な引上げが実施されています
- 引上げ額が二番目に大きかった岩手県・愛媛県と比較しても25円も高いため注目が集められました
地域別で見る最低賃金の傾向と違い【地方ブロック別】
都道府県ごとに定められる最低賃金ですが、地域ブロック単位で見ていくと、経済力や物価、産業構造の違いによって、ある程度の傾向が読み取れます。ここでは全国を6つの地域に分け、それぞれの最低賃金の平均額や特徴を解説します。
地方の区分 | 都道府県名 | 都道府県数 |
---|---|---|
北海道・東北地方 | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 | 7県 |
関東地方 | 東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県 | 1都6県 |
中部地方 | 新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県 | 9県 |
近畿地方 | 京都府、大阪府、三重県、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県 | 2府5県 |
中国・四国地方 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | 9県 |
九州・沖縄地方 | 福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | 8県 |
北海道・東北地方の最低賃金
北海道・東北地方は、全国でも比較的最低賃金が低い傾向があります。特に青森、秋田、岩手などは全国ワーストに近い水準で、人口減少や経済活動の鈍化が背景にあります。一方で、北海道は観光・都市部の需要もあるため、やや高めの水準に位置しています。
地方ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
1位 | 北海道 | 1,010 |
2位 | 宮城 | 973 |
3位 | 山形 | 955 |
3位 | 福島 | 955 |
5位 | 青森 | 953 |
6位 | 岩手 | 952 |
7位 | 秋田 | 951 |
北海道・東北地方の最低賃金の解説
北海道・東北地方の各都道府県ごとの最低賃金について、より詳細に解説しています。下記都道府県をクリックいただけると解説記事が開きますので、併せてご一読いただければ幸いです。
関東地方の最低賃金
関東地方は、東京都・神奈川県を中心に、全国でも最も高い最低賃金圏です。物価や生活費も高いため、賃金も高水準が維持されています。周辺の埼玉・千葉もそれに続き、首都圏を中心とした一体的な経済圏の影響が大きく表れています。
地方ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
1位 | 東京 | 1,163 |
2位 | 神奈川 | 1,162 |
3位 | 埼玉 | 1,078 |
4位 | 千葉 | 1,076 |
5位 | 茨城 | 1,005 |
6位 | 栃木 | 1,004 |
7位 | 群馬 | 985 |
関東地方の最低賃金の解説
関東地方の各都道府県ごとの最低賃金について、より詳細に解説しています。下記都道府県をクリックいただけると解説記事が開きますので、併せてご一読いただければ幸いです。
中部地方の最低賃金
中部地方は、愛知県や静岡県といった工業地帯が高めの水準を示す一方、北陸や甲信エリアはやや低めの水準です。同じ地方内でも県ごとの産業構造により、最低賃金の差が顕著に見られます。とくに愛知県は自動車産業の集積地であり、全国でも上位に入る高水準です。
地方ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
1位 | 愛知 | 1,077 |
2位 | 静岡 | 1,034 |
3位 | 岐阜 | 1,001 |
4位 | 富山 | 998 |
4位 | 長野 | 998 |
6位 | 山梨 | 988 |
7位 | 新潟 | 985 |
8位 | 石川 | 984 |
8位 | 福井 | 984 |
中部地方の最低賃金の解説
中部地方の各都道府県ごとの最低賃金について、より詳細に解説しています。下記都道府県をクリックいただけると解説記事が開きますので、併せてご一読いただければ幸いです。
近畿地方の最低賃金
近畿地方では、大阪府が1,100円を超える水準で全国3位に位置しており、京都や兵庫もそれに次ぐ高水準です。経済活動が活発であり、人口集積や観光地としての需要も賃金水準を引き上げています。一方で、和歌山や滋賀ではやや控えめな水準となっています。
地方ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
1位 | 大阪 | 1,114 |
2位 | 京都 | 1,058 |
3位 | 兵庫 | 1,052 |
4位 | 三重 | 1,023 |
5位 | 滋賀 | 1,017 |
6位 | 奈良 | 986 |
7位 | 和歌山 | 980 |
近畿地方の最低賃金の解説
近畿地方の各都道府県ごとの最低賃金について、より詳細に解説しています。下記都道府県をクリックいただけると解説記事が開きますので、併せてご一読いただければ幸いです。
中国・四国地方の最低賃金
中国・四国地方は、全体的に全国平均よりやや低めの水準が多く見られます。なかでも高知県や愛媛県は全国ワースト10圏に近い数値で、労働需要や産業構造の影響が大きく出ています。広島県は政令指定都市を有することもあり、地域内では最も高い水準です。
地方ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
1位 | 広島 | 1,020 |
2位 | 岡山 | 982 |
3位 | 徳島 | 980 |
4位 | 山口 | 979 |
5位 | 香川 | 970 |
6位 | 島根 | 962 |
7位 | 鳥取 | 957 |
8位 | 愛媛 | 956 |
9位 | 高知 | 952 |
中国・四国地方の最低賃金の解説
中国・四国地方の各都道府県ごとの最低賃金について、より詳細に解説しています。下記都道府県をクリックいただけると解説記事が開きますので、併せてご一読いただければ幸いです。
九州・沖縄地方の最低賃金
九州・沖縄は、全国でも最低賃金が低い地域とされており、とくに宮崎・熊本・沖縄などは下位にランクインしています。人手不足や観光業への依存度の高さもあり、最低賃金の引き上げは今後の課題といえます。福岡県は比較的高めの水準で推移しています。
地方ランキング | 都道府県 | 最低賃金額 |
---|---|---|
1位 | 福岡 | 992 |
2位 | 佐賀 | 956 |
3位 | 大分 | 954 |
4位 | 長崎 | 953 |
4位 | 鹿児島 | 953 |
6位 | 熊本 | 952 |
6位 | 宮崎 | 952 |
6位 | 沖縄 | 952 |
九州・沖縄地方の最低賃金の解説
九州・沖縄地方の各都道府県ごとの最低賃金について、より詳細に解説しています。下記都道府県をクリックいただけると解説記事が開きますので、併せてご一読いただければ幸いです。
最低賃金が企業に与える影響と実務対応【社労士が解説】
最低賃金の引き上げは、労働者の生活を守るために重要な制度ですが、企業にとっては人件費の増加という大きなインパクトがあります。
特に中小企業や労働集約型の業種では、賃金改定に伴うコスト負担が経営を圧迫することも少なくありません。ここでは、社労士の視点から最低賃金が企業にもたらす影響と、取るべき実務対応について詳しく解説します。
人件費の増加による経営負担
最低賃金が引き上げられると、該当する労働者の賃金を改定する必要が生じます。
特に、非正規社員やパート・アルバイトなど時給制で働く従業員が多い企業では、単純に時給単価が上がるため、月間・年間で見たときの人件費の総額は無視できません。
また、最低賃金に近い水準で働く従業員の賃上げにより、社内の賃金バランスを保つために、その他の従業員にも連動した昇給を検討する必要が生じる場合もあります。
最低賃金違反のリスクと対応の重要性
「最低賃金は守っているつもりだったが、実は違反していた」というケースは意外に多く見られます。なぜなら、最低賃金との比較では、残業代・通勤手当・家族手当などを除いた「基礎賃金ベース」で判断する必要があるためです。
たとえば、月給者であっても、時間単価に換算して最低賃金を下回っていれば違反となります。違反が発覚すると、労働基準監督署から是正指導を受けたり、従業員とのトラブルに発展するリスクもあります。
最低賃金額の具体的な計算方法は、下記コラム記事で解説しておりますので併せてご一読いただければ幸いです。

企業が取るべき3つの実務対応
企業としては、以下のような対策を講じることが重要です。
- 現在の賃金体系の点検
- 時給制だけでなく、月給制や日給制の従業員についても、最低賃金に達しているかを確認しましょう。特に手当の扱いや支給基準の明確化がポイントです。
- 労働時間・シフト管理の見直し
- 人件費の上昇に対応するためには、労働時間の適正管理や業務の効率化も有効です。過剰な残業や無駄な待機時間の削減を検討しましょう。
- 賃金以外のモチベーション施策
- 賃金だけでなく、職場環境の整備や福利厚生の充実、評価制度の見直しなど、非金銭的な報酬施策を強化することも、離職防止・定着率向上に繋がります。
社労士による定期チェック・アドバイスの活用を
最低賃金は毎年改定されており、企業側の対応ミスが思わぬ法令違反につながるリスクもあります。特に複雑な労働時間制度や複数拠点を持つ企業では、各地域ごとの適用判断が必要です。
社労士に依頼することで、貴社の実情に合わせた賃金チェックや、改善施策の提案が可能です。制度に「対応する」だけでなく、「活用する」視点を持つことが、今後の経営安定に繋がります。
社労士に相談できることについては、下記コラム記事でご紹介しております。

最低賃金ランキングに関するよくある質問(Q&A)
最低賃金に関しては、「どのように決まるの?」「アルバイトにも適用されるの?」といった基本的な疑問が多く寄せられます。ここでは、よくある質問をピックアップし、制度の理解を深めていただければ幸いです。
まとめ:最低賃金ランキングを参考に労務管理の環境向上へ
最低賃金は、都道府県ごとの経済状況や労働環境を反映した重要な指標です。
単なる金額の高低だけでなく、引き上げ率や加重平均との差、地域ごとの傾向などを知ることで、自社の労務戦略や人件費管理にも活かすことができます。今後も制度の動向を注視しながら、早めの情報収集と対応を心がけることが、企業経営の安定と従業員満足の両立につながりますので、本記事が参考になれば幸いです。