「お迎えに上がります」の意味や正しい使い方を解説!ビジネスや日常の例文つき

「お迎えに上がります」という表現は、丁寧でありながらも適切な敬語表現が求められるビジネスシーンや日常会話で頻繁に使われます。
しかし、実際にはその意味や使い方に自信が持てないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、「お迎えに上がります」の正確な意味や用法をわかりやすく解説し、実際の会話にすぐ活かせる例文も交えてご紹介します。より信頼感のあるコミュニケーションに向けて、ぜひご参考ください。
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「お迎えに上がります」の意味とは?
ビジネスや日常の丁寧な会話の中で耳にする「お迎えに上がります」という表現。聞いたことはあっても、その正確な意味や使い方を問われると戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。この章では、「お迎えに上がります」が持つ敬語としての役割や、どのような意図を込めて使われているのか見ていきましょう。
「お迎えに上がります」の基本的な意味
「お迎えに上がります」は、「迎えに行く」の謙譲語で、自分の行動をへりくだって丁寧に表現する日本語の敬語表現です。「上がる」は「行く」の謙譲語として使われており、相手に対して敬意を示す形になります。
つまり、「お迎えに上がります」とは、「相手の元へ自分が行って、その人を迎える」という意味合いを、丁寧かつ敬意を込めて伝える言い回しなのです。
「お迎えに上がります」が使われる場面
- ビジネスで取引先や顧客を訪問・送迎する際
- 目上の人や上司に対して、迎えに行く意図を丁寧に伝える時
- 子どもの送り迎えなど、日常のフォーマルな場面
「お迎えに行きます」よりも格式が高く、礼儀を重んじる印象を与えるため、特に丁寧さが求められる場面で効果的に使える表現だと言えるでしょう。
「お迎えに上がります」の正しい使い方と例文
「お迎えに上がります」は丁寧で上品な表現ですが、実際の会話でどう使えばよいのか迷うこともあるでしょう。ビジネスと日常、それぞれの場面で自然に使いこなすには、具体的な例文を知っておくことが効果的です。この章では、状況別に「お迎えに上がります」の正しい使い方と実践的な例文をご紹介します。
ビジネスシーンでの使い方と例文
ビジネスの現場では、丁寧な言葉遣いが信頼関係を築くうえで欠かせません。「お迎えに上がります」は、取引先や上司など目上の相手に対して敬意を込めて使える表現のひとつです。このセクションでは、ビジネスシーンにおける具体的な使い方と、実際に役立つ例文をご紹介します。
取引先や顧客を迎える場合
取引先の来社や外出先への同行の際など、ビジネスにおけるフォーマルな場面で頻出する表現です。
取引先や顧客を迎える場合に用いる「お迎えに上がります」の例文
- 「本日14時に、〇〇駅までお迎えに上がります。」
- 「お時間に合わせて、ロビーまでお迎えに上がりますので、どうぞご安心ください。」
丁寧さと信頼感を伝えることで、相手に安心感と誠実さを印象付けられるでしょう。
上司や目上の人に使う場合
社内の上司を車で送迎する場合や、外出時に同行する際にも使用されます。
上司や目上の人に使う場合に用いる「お迎えに上がります」の例文
- 「会議終了後、玄関までお迎えに上がります。」
- 「〇〇部長、出発の10分前にお迎えに上がりますので、よろしくお願いいたします。」
このように、社内外問わず丁寧な対応が求められる相手に対して使うことで、敬意と礼儀を示すことができます。
日常生活での使い方と例文
「お迎えに上がります」はビジネスだけでなく、日常生活でも丁寧な印象を与えたい場面で使える表現です。家族や知人に対して、少しかしこまった言い回しを取り入れることで、思いやりや気遣いが伝わります。
「お迎えに上がります」の日常生活での使い方
- 「駅に着いたら連絡ください。すぐにお迎えに上がります。」
- 「今日は車でお迎えに上がる予定です。」
「お迎えに上がります」の敬語表現・類語・言い換え
「お迎えに上がります」は丁寧な敬語表現ですが、場面によっては他の言い回しが適している場合もあります。
類語や言い換え表現を知っておくことで、相手や状況に応じた柔軟な対応が可能になります。この章では、「お迎えに上がります」と似た敬語表現や、より自然に使い分けるためのコツをご紹介します。
より丁寧な言い方・敬語表現
「お迎えに上がります」は十分に丁寧な表現ですが、状況に応じてさらに改まった言い方をしたい場合には、以下のような言い換えも可能です。
表現 | ニュアンス・使い方例 |
---|---|
お迎えに上がります | 標準的な丁寧表現。取引先や上司への対応に適している |
お迎えに参ります | 上がりますよりやや控えめな印象。柔らかく丁寧な表現 |
お迎えいたします | 店舗・接客業でよく使われる。迎える側の立場からの表現 |
お出迎えいたします | 式典や公式行事など格式ある場面向けのフォーマルな表現 |
お迎えにあがらせていただきます | 丁寧すぎて不自然に感じられる場合あり。使用は慎重に |
迎えに行きます | カジュアルな表現。敬意が不要な場面や社内の同僚などに適している |
場面や相手の立場に応じて、丁寧さの度合いを調整することが信頼構築に繋がります。
似た表現・類語との使い分け
「お迎えに上がります」と似た敬語表現はいくつかありますが、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。以下に代表的な類語とその使い分けを示します。
表現 | 意味 | 使用シーン | ニュアンス |
---|---|---|---|
お迎えに上がります | 自分が迎えに行く(謙譲) | フォーマルな場全般 | 敬意が強く丁重 |
お迎えに参ります | 迎えに行く(謙譲) | 少しカジュアルな敬語 | 丁寧だが柔らかい |
お迎えいたします | 迎え入れる側の意 | 店舗・接客業など | 丁寧で親しみあり |
お出迎えいたします | 迎えに出る | 式典・イベントなど | やや格式高い |
それぞれの言葉には独自の用途と印象があるため、TPOに応じた適切な表現を選ぶことが大切です。
「お迎えに上がります」と間違えやすい表現
丁寧に伝えようとするあまり、敬語表現を間違えてしまうケースは少なくありません。「お迎えに上がります」もそのひとつで、似たような表現や過剰な敬語と混同してしまうことがあります。この章では、ありがちな誤用例と正しい言い換え方を比較しながら、自然で失礼のない言葉遣いを身につけるポイントを解説します。
間違った使い方と正しい表現
「お迎えに上がります」は丁寧な表現であるがゆえに、言い回しを誤ると不自然になったり、逆に失礼になってしまうこともあります。以下はよくある誤用例と正しい使い方の対比です。
誤用例 | 問題点 | 正しい表現 |
---|---|---|
お迎えに行かせていただきます | 「行かせていただく」は過剰な謙譲で不自然 | お迎えに上がります/参ります |
お迎えさせていただきます | 二重敬語でやや不自然 | お迎えに参ります |
お迎えに参らせていただきます | 謙譲の重ねすぎで過剰敬語 | お迎えに上がります |
過剰な敬語はかえって不自然な印象を与えるため、シンプルかつ正確な表現を心がけましょう。
気をつけるべきマナー・注意点
「お迎えに上がります」を使う際に注意すべきマナーやポイントを以下にまとめます。
- 時間の明示があると親切
例:「〇〇時にお迎えに上がります」と伝えることで、相手に安心感を与えます。 - 天候や体調への配慮を添える
「お足元の悪い中恐縮ですが…」など、心遣いの一言が印象を良くします。 - 相手の状況に合わせた表現の選定
目上の方や初対面の相手には「お迎えに上がります」、親しい関係であれば「お迎えに参ります」でも問題ありません。
敬語は丁寧であること以上に、相手にとって自然で心地よい表現であることが求められます。正しい言葉選びと配慮ある表現で、円滑なコミュニケーションを心がけましょう。
「お迎えに上がります」を英語で伝えると?
日本語の「お迎えに上がります」は敬語の中でも特に丁寧な表現にあたるため、英語での言い換えには工夫が必要です。英語には謙譲語という概念が存在しないため、文脈や相手との関係性に合わせて適切なトーンの表現を選ぶことが求められます。
ビジネスで使える英語フレーズ
ビジネスシーンでは、丁寧で配慮のある英語表現を選びましょう。
ビジネスで使える英語フレーズ
- I will come to pick you up at [location].
([場所]までお迎えに参ります。) - I will be at [location] to pick you up at [time].
([時刻]に[場所]にお迎えに上がります。) - Our staff will be waiting to pick you up at the station.
(弊社のスタッフが駅でお迎えいたします。) - Please allow me to pick you up at your hotel.
(ホテルまでお迎えに上がらせてください。)
カジュアルに使える英語表現
親しい間柄や日常のやりとりでは、もう少しフランクな表現が自然です。
カジュアルに使える英語表現
- I’ll pick you up at 7.
(7時に迎えに行くよ。) - Can I pick you up from your place?
(家まで迎えに行こうか?) - Do you want me to pick you up?
(迎えに行こうか?) - I’ll swing by and get you.
(立ち寄って迎えに行くよ。)
まとめ:「お迎えに上がります」をスマートに使いこなすコツ
「お迎えに上がります」は、敬意を示しながら丁寧に意図を伝える日本語表現の代表例です。使い方を誤ると過剰敬語や不自然な表現になってしまうこともあるため、基本の意味や場面ごとの言い換えを押さえておくことが大切です。
- 相手の立場に合わせて敬語レベルを調整する
- 過剰な敬語を避けて自然で丁寧な言い回しを心がける
- 気遣いの言葉を一言添える(例:「お足元の悪い中…」「お時間に合わせて…」)
「お迎えに上がります」という言葉一つにも、丁寧さや気遣いを感じさせる工夫が詰まっています。正しく使いこなすことで、あなたの印象はより一層好意的なものになるでしょう。
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