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「参考にさせていただきます」の言い換え10選|場面別・丁寧表現で伝わる表現を紹介

本記事ではこのようなお悩みを解決いたします
  • ビジネスシーンで「参考にさせていただきます」ばかり使ってしまう
  • 「参考になります」を言い換えた表現を知りたい
  • 「参考にさせていただきます」をシーン別に表現したい

「参考にさせていただきます」という表現は、ビジネスメールや日常会話において相手の意見や情報を受け入れる姿勢を示す丁寧な言い回しです。しかし、同じ表現ばかりを繰り返すと単調になり、場面によっては硬すぎたり、ニュアンスが合わないと感じることもあるでしょう。

そこで今回のコラム記事では、「参考にさせていただきます」の言い換え表現を10種類ご紹介します。ビジネスシーン・フォーマルな文脈・カジュアルな会話など、状況に応じて自然に使い分けられるようになることで、より円滑で洗練されたコミュニケーションが可能になると思いますで、参考になれば幸いです。

このページの概要

まず理解したい「参考にさせていただきます」の意味と使い方

「参考にさせていただきます」は、相手の発言や提案を尊重しつつ、自分の判断材料として取り入れることを表す表現です。単に「参考にします」よりも丁寧で謙虚な響きを持ち、特にビジネスシーンにおいて多用されます。

まずはその本来の意味と敬語としての構造、さらに場面ごとのニュアンスを整理しておきましょう。

本来の意味と敬語の構造

「参考にさせていただきます」は、以下の要素から成り立っています。

「参考にさせていただきます」の構成要素

  • 参考にする:何かを判断材料や手がかりとして用いること
  • 〜させていただく:自分の行為を相手の許可や恩恵によって行うという、謙譲語+丁寧語の組み合わせ

つまり「あなたのお考えやご意見を、自分の判断材料として使わせてもらいます」という謙虚なニュアンスを含んでいるのです。そのため、目上の人や取引先に対しても失礼なく使える表現と言えるでしょう。

ビジネスや日常で使う場面別のニュアンス

同じ表現でも、使う場面によって微妙にニュアンスが変わります。

ビジネスシーン

  • 上司からの助言に対して:「ご提案、参考にさせていただきます」
  • 取引先からの情報共有に対して:「いただいた資料、今後の施策に参考にさせていただきます」

相手への敬意と、受け取った情報を真摯に活用する姿勢を示すことが可能。

日常会話

  • 友人からのアドバイスに対して:「そのアイデア、参考にさせてもらうね」
  • 家族とのやりとりで:「教えてくれてありがとう、参考にさせてもらうよ」

より柔らかく、カジュアルな感謝のニュアンスが強まる。

このように、同じ表現でもフォーマル度や関係性に応じて受け取られ方が変わるため、状況に応じた使い分けが大切だと言えるでしょう。

「参考にさせていただきます」を言い換える定番の表現と使い分け

「参考にさせていただきます」は便利で汎用性の高い表現ですが、シーンや相手によっては別の言い方に置き換えた方が適切な場合もあります。

ここでは、ビジネスメールや会話でよく使われる定番の言い換え表現を整理し、それぞれの使いどころを解説します。

活用させていただきます/取り入れさせていただきます

「参考にさせていただきます」の言い換えとしてよく使われる「活用させていただきます」「取り入れさせていただきます」は、相手の意見や情報を「どれだけ深く、具体的に、行動に反映させるか」という点でニュアンスが異なります。

表現ニュアンス使用シーン例文「参考にさせていただきます」との違い
活用させていただきます相手の意見や情報を「積極的に使う」姿勢を示す。実務的・前向きな印象。ビジネス文書、上司・取引先への返答「いただいたご意見を、次回のプロジェクトに活用させていただきます。」積極的な利用具体的な効果を生み出すことへの意欲を強調する。
取り入れさせていただきます新しい考えやアイデアを「自分の方針や計画に反映する」柔軟な姿勢を示す。提案の受諾、企画・施策の調整時「ご提案の内容を一部、今後の施策に取り入れさせていただきます。」「採用し、実施する」という実行段階への移行を明確に示す。

使い分けに迷う場合は、「参考にさせていただきます」が最も無難で汎用性が高い表現です。しかし、相手の提案をそのまま実行する場合は、「取り入れさせていただきます」を使う方が、相手への敬意と実行の確実性を強く伝えられます。

検討させていただきます/参考にいたします

検討させていただきます」と「参考にいたします」は、どちらも相手に丁寧な姿勢を示す表現ですが、「何を目的としているか」という点で大きな違いがあります。

表現ニュアンス使用シーン例文「参考にさせていただきます」との違い
検討させていただきます即答は避けつつも「真剣に考慮する」意向を示す。やや保留的で、場合によっては婉曲な断りとしても使われる。提案や依頼に対する回答、交渉時「ご提案いただいた件、社内で検討させていただきます。」「考える」というプロセス自体に焦点があり、必ず結論を出す義務を負う。単に情報を利用する「参考」とは目的が異なる。
参考にいたします謙譲語を用いながらも「〜させていただく」より簡潔でスマート。誠実に受け止めている印象を与える。上司や取引先への報告、フォーマルな文書「貴重なご意見、今後の企画に参考にいたします。」謙譲語「〜いたします」を使っているが、「〜させていただく」(許可・恩恵)のニュアンスがない分、丁寧さのレベルがわずかに下がる

「検討させていただきます」は丁寧ながら保留的なニュアンスがあります。

なお、「させていただきます」と「いたします」の使い分けのポイントとしては、

  • させていただきます: 自分の行為を相手の許可や恩恵として行う
    • (例:発言する機会を与えてくれたので「発言させていただきます」)。
    • 最も丁寧
  • いたします: 自分の行為をへりくだって述べる
    • (例:後で「確認いたします」)。
    • 丁寧だが、「許可」のニュアンスはない。

上記のような違いがありますので、シーンに応じて選ぶと良いと思われます。

場面別に「参考にさせていただきます」を言い換える!おすすめ表現と例文

「参考にさせていただきます」をそのまま使うのも問題はありませんが、相手との関係性や状況に合わせて言い換えることで、より適切でスマートな印象を与えることができます。

ここでは、フォーマルなビジネスシーンとカジュアルな日常会話のそれぞれに合った言い換え表現を紹介します。

目上の人やビジネスメールで使う言い換え

ビジネスの場面では、敬意を示しつつ誠意ある姿勢を伝えることが大切です。特に目上の人や取引先に対しては、丁寧さと簡潔さのバランスを意識した言い換えが効果的です。

相手の情報の価値を強調する言い換え

表現ニュアンス使用シーン例文
ご意見を活用させていただきます相手の意見を尊重し、業務に積極的に反映する姿勢を示す。上司・取引先へのメールや報告「貴重なご意見をいただきありがとうございます。今後の業務に活用させていただきます。」
今後の検討材料とさせていただきますすぐには反映できないが、次の方針決定の参考にすることを伝える。提案への回答、企画検討の場「ご提案いただいた内容は、次回の企画に向けて検討材料とさせていただきます。」
大変有益な情報となりました相手の提供した情報や意見が価値あるものであったことを感謝とともに伝える。感謝を強調したいビジネスメール、報告「このたびのご助言、私どもにとって大変有益な情報となりました。」

学びや感謝を伝える言い換え(目上の方へ)

表現ニュアンス使用シーン例文
大変勉強になりました相手の知識や経験から多くを得られたことを素直に伝える。謙虚さと感謝を込めた表現。セミナー後のお礼、指導を受けた際「本日のご講演は大変勉強になりました。貴重なお話をありがとうございました。」
お手本とさせていただきます相手の姿勢や行動を模範として敬意を示す。尊敬の念を込めた表現。上司・師匠・先輩へのメールや挨拶「常に丁寧なご対応、お手本とさせていただきます。」
学ばせていただきました相手から直接得た知識や経験を学習として受け止めたことを伝える。感謝を示す柔らかな表現。指導や助言を受けた場面「今回の研修で多くのことを学ばせていただきました。今後に活かしてまいります。」

友人・同僚・カジュアルな場面で使う言い換え

親しい関係性の中では、堅苦しい敬語を避けて、自然でフレンドリーな言い回しにするのがおすすめです。

表現ニュアンス使用シーン例文
参考にするね気軽にアイデアやアドバイスを取り入れる姿勢を示す。親しい間柄で自然に使える。友人や同僚との会話「そのアイデアいいね!次の旅行計画で参考にするね。」
取り入れてみるよ相手の助言や情報を実際に試してみる柔らかい表現。積極性を感じさせる。日常的なやりとり、カジュアルな相談「教えてくれてありがとう。ちょっと取り入れてみるよ。」
ヒントにさせてもらうよアドバイスや意見をヒントとして活かすニュアンス。フランクで前向き。友人間のアイデア共有や雑談「なるほど!それ、今後の工夫のヒントにさせてもらうよ。」
助かるよ相手の行為や言葉に対して感謝と安堵を伝える表現。軽いお礼として自然に使える。同僚や友人との日常会話「教えてくれて本当に助かるよ!」

日常会話では「〜させていただく」を省き、やわらかく親しみやすい表現に変えることで、堅苦しさを感じさせずスムーズなコミュニケーションにつながります。

敬語・丁寧さを調整するコツ

「参考にさせていただきます」という表現は、丁寧で安全に使える一方、ビジネスメールや会話の中で多用しすぎると「回りくどい」「無難すぎる」といった印象を与えることがあります。

状況に応じて敬語レベルを調整することで、より自然で伝わりやすい表現になります。ここではそのポイントを紹介します。

「~させていただく」を減らす表現方法

「〜させていただく」は謙譲表現として便利ですが、繰り返し使うと文章が硬く冗長になりがちです。そのため、あえてシンプルな言い回しに置き換える工夫が効果的です。

「〜させていただく」を使わない表現例
  • 「参考にいたします」
    → 簡潔でフォーマル、ビジネスメールでも違和感なく使える。
  • 「活用いたします」
    → より積極的な姿勢を示す表現。
  • 「検討いたします」
    → 判断を保留しつつも誠意を込めて伝えられる。

このように「〜いたします」に変えるだけで、文章の引き締まり感が増し、読み手にもスッと伝わるでしょう。

曖昧さを避けるために具体的な行動を添える

「参考にさせていただきます」だけでは、どのように活用するのかが曖昧で、相手にとっては物足りない印象になることがあります。そこで、具体的な行動を添えることで信頼感や説得力を高められます。

たとえば、

  • 「いただいたご意見を、次回の会議資料に反映させていただきます」
  • 「ご提案を踏まえ、改善策を検討いたします」
  • 「教えていただいた内容を、今後の業務フローに取り入れます」

このように具体的な行動を示すことで、「ただの社交辞令」ではなく「実際に活かす意思がある」という印象を与えることができるでしょう。結果として、相手からの信頼度も高まると考えられます。

言い換え表現を使う際の注意点

「参考にさせていただきます」の言い換え表現は、相手に誠意を伝える上で効果的です。しかし、使い方を誤ると逆に軽く聞こえたり、社交辞令と受け取られてしまう可能性もあります。ここでは、表現を使い分ける際に気をつけたいポイントを整理します。

多用しすぎて安っぽくならないようにする

丁寧な言葉は便利な反面、過剰に繰り返すと形だけの言葉に見えてしまうことがあります。

特にビジネスメールでは「検討させていただきます」「参考にさせていただきます」といった表現ばかりが並ぶと、実質的な中身が薄く、安っぽい印象を与えかねません。

ポイントとして

  • 同じ表現を連発せず、場面ごとに「活用いたします」「反映いたします」など多様な言い換えを選ぶ
  • 書き手自身の意図や態度を表す言葉を加えて、文面を厚みのあるものにする

上記のような意識が大切です。

形式的な敬語ではなく、実感のこもった表現を心がけることで信頼感を保てるでしょう。

結果や次のアクションも示す

単に「参考にします」と伝えるだけでは、相手にとって「実際にどうなるのか」が不透明で、あいまいな印象を与えてしまいます。そのため、言い換え表現を使う際には、次の行動や期待される結果を添えると効果的です。

  • 「ご提案を踏まえ、社内で協議のうえ次回の会議で検討させていただきます」
  • 「いただいたアドバイスを活かし、資料の修正を進めます」
  • 「ご意見を参考に、次回の企画内容を改善してまいります」

言葉の後に具体的なアクションを付け加えることで、誠実さと行動力を印象づけられ、相手に安心感を与えることができるでしょう。

他の類似表現と活用例

「参考にさせていただきます」と同じように、相手の知識や意見を尊重するニュアンスを持つ表現は他にもあります。ここでは少し幅を広げて、ビジネスから日常会話まで応用できる表現を取り上げます。より多彩に言い換えを使えるようになると、文章や会話に深みが増すでしょう。

ご教示いただく/ご指導いただく

ご教示いただく」と「ご指導いただく」は、どちらも相手から何かを教えてもらう際の謙譲表現ですが、教わる内容の性質と期間に違いが見られます。

表現ニュアンス使用シーン例文「参考にする」との主な違い
ご教示いただく知識や情報を教えてもらう丁寧な依頼・感謝表現。単なる「教えてください」をフォーマルに言い換えたもの。ビジネスメール、専門的な知識を求める場面「新システムの操作方法についてご教示いただけますと幸いです。」短期間の、具体的な知識・情報の伝達
ご指導いただく単なる知識ではなく、経験に基づいた助言や指導を仰ぐ際に使う表現。敬意を強く示せる。上司や師匠、専門家へのお願いや感謝「今後の進め方について、ご指導いただけますと大変ありがたく存じます。」長期間の、継続的な能力・全体的な改善を求める。

どちらも「参考にさせていただきます」よりも「知識や指導を直接受ける」というニュアンスが強いため、相手の立場や状況に応じて使い分けることがポイントです。

参考にさせてください(カジュアル表現)/参考にさせていただきます(丁寧表現)

「参考にさせてください」と「参考にさせていただきます」は、どちらも相手の意見や情報を自分の行動に役立てたい、という意図を伝える表現ですが、丁寧さ(敬意の度合い)に違いがあります。

参考にさせてください

  • 友人や同僚など親しい関係で使えるカジュアルな表現。堅苦しくならず、感謝と前向きな姿勢を柔らかく伝えられます。
  • 例:「その方法いいね!今度自分も参考にさせてください。」

ただし、社外の取引先目上の上司には、失礼にあたる可能性があるため、この表現は避けるべきです。

参考にさせていただきます

  • 丁寧さを重視するビジネスシーンで使う定番表現。相手への敬意を欠かさず伝えられます。
  • 例:「貴重なご意見をいただきありがとうございます。今後の計画の参考にさせていただきます。」

「させていただきます」は丁寧な謙譲語ですが、受け取る側によっては「参考」という言葉の軽さを打ち消すほどではない、と感じる場合もあるため注意も必要です。

カジュアルとフォーマルで敬語・丁寧語を使い分けることにより、相手に合わせた適切なコミュニケーションが可能になるでしょう。

まとめ:場面に応じた言い換えで、より伝わるコミュニケーションを

「参考にさせていただきます」は便利で丁寧な表現ですが、使い方次第で硬すぎたり、曖昧に受け取られることもあります。

本記事では、

  • 活用させていただきます/取り入れさせていただきます など積極性を示す表現
  • 検討させていただきます/参考にいたします などフォーマルで簡潔な表現
  • 参考にするね/取り入れてみるよ といったカジュアルな表現

を紹介しました。

また、敬語レベルを調整したり、次のアクションを添えたりすることで、誠実さと信頼感を高められる点も押さえておきたいポイントです。場面や相手に合わせて言い換えを工夫することで、より自然で伝わりやすいコミュニケーションが実現できるでしょう。

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