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「以下のとおり」と「下記のとおり」の違いとは?使い分けと例文でわかりやすく解説

本記事ではこのようなお悩みを解決いたします
  • 「以下のとおり」と「下記のとおり」の違いがわからず、使い方に自信がない
  • ビジネスメールや案内文で、どちらを選べばよいか迷ってしまう
  • ビジネス文書での表記ルールやマナーが知りたい

ビジネス文書やメールでよく使われる表現に、「以下のとおり」や「下記のとおり」があります。一見すると同じ意味に思えるこの2つの言い回しですが、実は使われる場面やニュアンスに微妙な違いが存在します。

適切に使い分けることで、より丁寧で伝わりやすい文章を作成することが可能ですので、今回はそれぞれの意味や使い方の違いを、具体的な例文とともにわかりやすくご紹介いたします。

このページの概要

「以下のとおり」と「下記のとおり」とは?

ビジネスや公的な文書、メールなどで頻繁に使われる「以下のとおり」と「下記のとおり」。どちらも、これから示す内容に読者の注意を促すための定型表現です。ただし、言葉の成り立ちや使用される場面には細かな違いがあるため、それぞれの意味を理解したうえで使い分けることが重要です。

「以下のとおり」の意味

「以下のとおり」は、「この後に続く内容の通りに」「以下に述べる内容を参照してください」という意味で使われる表現です。

文書全体の中で、これから提示される箇条書きや文章の内容に言及するときに用いられます。

「以下のとおり」の例文・用途
  • 例文:会議の日程は以下のとおりです。
  • 用途:比較的幅広い内容(箇条書き、表、文章など)に対応できる。

「以下」という語は、文章の構造上「これより後ろに続くもの」を指すため、柔軟な文脈で使用しやすいのが特徴です。

「下記のとおり」の意味

一方で「下記のとおり」は、「記載されている下の内容の通りに」という意味で、視覚的に“下にある記述”に言及する場合に使われる表現です。

文書の構成上、該当情報が明確にリストや箇条書きなどで提示されている場合によく用いられます。

「下記のとおり」の例文・用途
  • 例文:出張申請の手順は下記のとおりです。
  • 用途:明確なリストや箇条書き、図表などが続く場面で使用。

「下記」は「下に記す」という意味を含むため、紙面や画面上で明確な記述があるときに自然に使いやすい表現です。

「以下のとおり」と「下記のとおり」の共通点

「以下のとおり」と「下記のとおり」は、いずれもこれから提示する情報を受け手に伝えるための“案内表現”である点では共通しています。

どちらもフォーマルな場面で使える丁寧な言い回しであり、誤用でなければ混在して使っても大きな問題にはなりません。

共通点としては以下のような点が挙げられます。

  • どちらもビジネス文書や公的文章で頻出する定型表現
  • 後に続く情報への注意を促す目的で使用
  • 丁寧で格式ばった表現として適切

とはいえ、文書の目的や読み手に合わせて、より自然で的確な表現を選ぶことが信頼感や読みやすさに繋がります。

どのような観点において違いがあるのか?ニュアンスや形式を確認

「以下のとおり」と「下記のとおり」は似た意味を持ちながらも、使われる文脈や文書の形式に応じて、適切な使い分けが求められます。ここでは、特に文書の構成要素や表記スタイルとの関係から、両者の違いをより具体的に掘り下げて解説します。

「記書き」「記」「以上」との関係:下記は「記書き」とセット

「下記のとおり」は、ビジネス文書や通知書などでよく見られる「記書き」の構成と関連しています。

典型的な構成

下記のとおりお知らせします。

  • 日時:◯月◯日◯時~
  • 場所:本社会議室

以上

このように、「下記のとおり」で本文を導入し、「記」で内容を列挙、「以上」で締めくくるという流れが一般的です。この形式は、視認性が高く読みやすいため、公的文書やビジネスシーンで用いられることが多いでしょう。

一方、「以下のとおり」は「記」や「以上」を伴わなくても自然な文脈を作ることができ、より柔軟な使い方が可能です。

文書の枚数・長さとの関係:以下のとおりは長文にも対応

文書が長くなる場合や、複数ページにわたるような内容を含む場合には、「以下のとおり」が好まれる傾向にあると思います。理由としては、「以下」が「この文章の後に続く内容全体」を指すため、文量が多くても違和感なく適用できるからです。

長文に向いている「以下のとおり」の使用例

今回の変更内容は、以下のとおり詳細にご説明いたします。
(※この後、数ページにわたる解説が続くイメージの文章)

一方、「下記のとおり」は、主に箇条書きや1ページ内の明確なリストを指す場面で使われるため、短く簡潔な文書向きと言えるでしょう。

表記の形式:「とおり」と「通り」はどちらが正しい?

「以下のとおり」「下記のとおり」を書く際に迷いやすいのが、「とおり」を漢字で「通り」と書くべきか、ひらがなにするべきかという点ではないでしょうか。

文化庁では、形式名詞としての「通り」はひらがなで書くことを推奨しており、公用文では「下記のとおり」と記すのが一般的です。

ただし、公用文以外の場面では「以下の通り」も「下記の通り」も広く使われており、ビジネス文書やメールではいずれも見られます。重要なのは、同じ文書内で複数回使用する際に、どちらか一方に統一することでしょう。

使いどころ:「以下のとおり」と「下記のとおり」の選び方

「以下のとおり」と「下記のとおり」は、意味こそ似ているものの、文章の種類や場面によって最適な表現が異なります。ここでは、ビジネス文書やメール、公的な文書など、具体的な用途に応じた使い分けのポイントを解説します。

ビジネス文書・案内状で用いるケース

ビジネス文書や案内状など、格式や丁寧さが求められる文章では、文書の構成や見た目に応じて使い分けることが大切です。

「下記のとおり」がおすすめのケース

  • 内容が箇条書きや一覧形式で提示されるとき
  • 「記」「以上」を用いた正式な構成の通知文
  • 会議案内、イベント通知、業務連絡など

「以下のとおり」がおすすめのケース

  • 内容が文章形式でやや長くなる場合
  • 「記書き」を用いない自由な文構成のとき
  • 説明文や詳細解説が中心となる文書

形式や構成を考慮して、読みやすく自然な表現を選ぶことが信頼感を高めるポイントとなります。

メール・カジュアルな文章での使い分け

社内メールや簡易な報告、ややカジュアルな文体でのやり取りでは、そこまで厳密な使い分けは求められませんが、文脈に応じた自然な表現を心がけることで、読み手に伝わりやすくなります。

「下記のとおり」がしっくりくる場面

  • メール内で箇条書きを使って情報を整理する場合
  • 視覚的に内容を強調したい場合(例:日時・場所などの明示)

「以下のとおり」が使いやすい場面

  • メール本文で自然に流れるように内容を紹介したいとき
  • 文中で柔軟に情報を提示したいとき

たとえば、業務の進捗報告を「以下のとおりご報告いたします」と始めても、箇条書きで整理していれば「下記のとおり」にしても違和感はありません。

公式・公用文書でのルール

地方自治体や官公庁、教育機関などが発行する公的文書では、使用される言い回しがガイドラインや文書マニュアルで厳格に定められていることがあります。

「下記のとおり」が多用されるケース

  • 規定文書や通知書で「記書き」形式が求められる場合
  • 決まったテンプレートに従う必要がある文書

「以下のとおり」が使用されるケース

  • 条文や規定など、連続した文章の構成を持つ公文書
  • 報告書や提言書など、詳細な記述を伴う文書

また、行政文書では「とおり」の部分を「通り」と誤記することが誤用とされるため、ひらがなでの統一も含め、細かな表記ルールの確認が必要です。

文書作成時には、自社や組織で定められた表記ルールやフォーマットに従うことが基本となります。

間違いやすいポイントと注意点

「以下のとおり」と「下記のとおり」は、よく似た表現であるがゆえに、文書作成の際に誤用されることも少なくありません。

特に、形式や構造との整合性が取れていない場合、文書全体の印象を損ねてしまうこともあります。この章では、特に注意すべきポイントを具体例とともに解説します。

「記」を使わずに下記を使ってしまうケース

「下記のとおり」は、基本的に「記」「以上」とセットで使うのが自然な文書構成です。しかし、誤って「記」を使わずに「下記のとおり」を導入してしまうと、不自然で中途半端な印象を与えることがあります。

誤用例

下記のとおりご案内いたします。

  • 開催日:10月1日
  • 会場:東京本社

※「記」や「以上」がなく、文の構成が不明瞭となっています。

正しい書き方

下記のとおりご案内いたします。

  • 開催日:10月1日
  • 会場:東京本社

以上

このように「下記」を使う際は、形式に沿った文書構成を意識することが大切です。

文末の「以上」「よろしくお願いいたします」などの締め方

「下記のとおり」と「記書き」を使った文書では、「以上」で締めるのが定型です。一方、「以下のとおり」の場合は、文章のトーンや目的に応じて柔軟に締めくくることができます。

下記を使う場合

下記のとおり、日程をご案内申し上げます。

  • 日時:10月1日(火)10:00~
  • 場所:本社会議室

以上

以下を使う場合

ご確認いただきたい内容は、以下のとおりです。

  • プロジェクトの進捗状況
  • 今後のスケジュール

ご不明点があれば、お気軽にご連絡ください。

「以上」を使うかどうかは、「記書き」形式かどうかが判断のポイントになります。無理に「以上」で締めると不自然になる場合もあるため、文章全体の構成を見て判断しましょう。

表記の統一性(同じ文中で混ぜない)

「以下のとおり」と「下記のとおり」は、どちらも適切に使えば問題ない表現ですが、同じ文書内で混在させることは避けるべきです。文の整合性が損なわれ、読み手に違和感を与える原因となります。

NG例(混在)

下記のとおり日程をご案内いたします。

  • 日時:10月1日
  • 会場:東京本社

なお、参加者の持ち物は以下のとおりです。

このように混在させると、「どちらが正式な表現か」が曖昧になり、文書全体の品質を下げかねません。基本的には、文書内でどちらか一方に統一し、構成とトーンの整合性を保つことが重要です。

まとめ:「以下のとおり」や「下記のとおり」を適切に用いよう

「以下のとおり」と「下記のとおり」は、どちらも「これから提示する内容に注目してください」という意味合いを持つ表現ですが、使い方には明確な違いがあります。

  • 「下記のとおり」は、「記」や「以上」とセットで使う定型的な構成に向いており、箇条書きや一覧形式の案内文に最適です。
  • 「以下のとおり」は、より柔軟に使える表現であり、文章形式の説明や長文の内容提示にも自然に使えます。

また、公的文書やビジネス文書では表記の統一性やルール遵守が求められるため、組織のガイドラインに従った使い分けも重要です。誤用を避けるためには、文書の構成、文末表現、表記のスタイルまで一貫性を持って整えることが鍵となります。

適切に使い分けることで、読みやすく、信頼性の高い文書を作成することができるでしょう。

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